+++拍手LOG
   





+++親善大使様の冒険2   大使がスパには行ってないことはわかってるけど……書きたかったんだ。 



 ケテルブルグでスパへとみんなで行くことになった。初めてのスパにルークは浮き立つ気持ちを抑えられない。ガイに教えてもらい水着に着替え、長い髪をガイに結いあげてもらう。ふと見かけた人がしていたタオルを頭に巻くことを一人でできてご満悦である。
「ルーク行くぞ〜」
 ガイに呼ばれて更衣室を出る。広いスパを目にしてルークは子供のように歓声を上げた。
「なんだよ〜すげー広い」
 みんながプールに入るのをみて同じように階段状になった段を下っていく。
「なぁこんなに深いと座れねぇじゃん。どうやって洗ってもらうんだ?」
 ルークは最後の一段を降りる前に不思議そうにガイに尋ねた。
「ここではそう言うのはやらないんだ。ルーク。洗うのは専用のスペースがあるからな」
「じゃあここじゃ何するんだよ」
「ボールで遊んだり、泳いだりするんだ。まぁ主に泳ぐかな?」
「泳ぐってなんだよ」
 そう尋ねたルークの前方を綺麗なクロールで通っていく人影があった。
「泳ぐってのはああいうのだ」
 ちょうどいいとガイが指をさしルークへと教える。
「すげー!人があんなに早く。魚みてぇ〜!!」
 ルークの瞳が輝いた。
「だろ!あれをやろうと言うわけだ。泳ぎ方は俺が教えてやるからな」
「うんうん。やるやる!!」
 ルークは大きく頷く。そして先程の泳いで行った方を眺める。
「うおっ!ジェイドだ!ジェイドが泳いでた。すげーカッコイイ!!」
 熱い視線を投げるルークにガイは焦りを覚える。
「さ、やってみようか。ルーク」
「俺、ジェイドに習ってくる」
「ルーク!!俺だってあれくらいは泳げるぞ!!」
 ガイはがっしりとルークの腕を掴む。あぶねぇから旦那には近づくなとかなんとか叫びながら……
「そっか。まぁいいけど」
 ルークは最後の一段を降りてプールへと進む。
「うえっ!すげー深け〜じゃん!!ガイ!!やばいって!」
 隣にいたガイにルークはしがみつく。大丈夫だって足はついてるだろ?この深さなら胸までもないだろ?」
「俺がちいせぇっていいてぇのかっ!!」
 ルークが癇癪を起してガイから離れようとしたときに足を滑らせた。ガイの目の前からがぼりと鈍い音とともにルークが残像を残して消える。
「ルーク?!!!!」
 水中でルークは驚いて目を見開いたまま水面を見上げていた。ガイと叫んだのだろう唇が動いて空気の泡が水面へと向かって溢れてくる。ルークがパニックになった様子で口元へと手をやり苦しそうに顔を歪めた。
 ガイが慌てて水中に水没していたルークを引きあげた。ルークはずぶ濡れのまま呼吸をせわしなく繰り返しガイにしがみつく。
「死ぬかと思った……」


「無理……」
「ルークいつまでもしがみ付いてたら泳げないぞ」
「無理!!無理!」
 ルークは子供のように声を上げて、大きく頭を横にふる。
「じゃあ顔を水に付けて俺が手を持っててやるから」
「ヤダ!ゼって―無理!!水なんかに顔を付けたら死ぬ!!」




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大使殿初めての水泳でトラウマとか(笑)





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